美容師


俺がいつも世話になっている美容師の先生に
髪が薄くなったのを教えてくれればよかったのにといったら
こっちからは言いにくいとの回答。
いわれてみればその通りだ。
そこでふと考えた。
俺も含めて、客が無茶な注文をするのは日常茶飯事なのだろうな。
薄い髪にはそれをカバーすることを考えなければならない。
できない髪形も増えてくる。
それに気づかずああしろこうしろといわれても困ってしまうだろう。
こういうケースでなくとも
髪の癖や生え方、生え際の形など人それぞれ千差万別。
「お前はでこが狭いからこうはできねぇんだよ!」
とか言いたいこともあるだろう。
うちの先生は礼儀正しくこんな田舎にしては技術も確か。
それだけに気の毒になってくる。
つらい修行、勉強と訓練を経てきたに違いない。
おそらく流行も常にリサーチしているだろう。
でも客はプロのセンスからは耐え難い注文をしたりするのかもしれない。
でも、それを全部断っていたら、客は遠のき商売はあがったり。
今回のマンションの構造計算書偽造事件のことを考えていて
こんなことを考えてしまった。