のまネコ


のまネコ。なかなかかわいいキャラクターですね。
キャラクターグッズも欲しいと思わせるに十分な魅力を備えている。
モナーの口を変えただけで創作とはおこがましいという意見もあるようだがそれが創作というものである。
創作などその程度のものだ。そういうことを言うのも夢見る少女のようでかわいいのだが…。
すぐれてオリジナリティに富んでいるように見える芸術作品でさえ、過去の業績の上に成り立っており、何もないところから突然湧いてくるものではありえない。
avexが主に批判に晒されているようだが、それも変な話だ。法的に正当性があるのかどうかは問題であるが、法的に問題があるとしてもそれは司法の場で争ってみないとわからないような微妙なものであるようだ。
そうなるとモラルの問題であるが、こんなことは今に始まったことではなく、そんなことを期待すること自体が滑稽である。
気になるのはモナーを絵にしたものはすべてのまネコに類似しているとして訴える権利をavexは取得したように思えることだ。

法的に権利が認められたものに権利があるということ。
これが一番の問題に思える。
このことは実際には法的に認めさせる能力のある者が権利を独占できるということだ。
こうなると、個人より企業、企業間ではより大きな企業が権利を得ることが可能であり、国際間でもやはり力関係で決まってしまう。
たとえば、新人作家が自分のアイデアを盗まれた場合どうなるか。
相手が大手出版社であったり、そこの大物編集者であったり、大御所の大作家であったりすればこの新人作家は今後業界で仕事を続けていきたければ黙っているしかない。
アニメにおいてもジブリはディズニーの子飼いだから何も言えず、ナディアやジャングル大帝などもパクったパクられたのの戦争になれば勝ち目がないのがわかっているからやはり黙っているしかない。日本の政府の介入があれば少しは好転するかもしれないが小泉さんは郵政以外には興味がないので仕方がない。今回の選挙で拉致問題もすっかりどこかへ行ってしまいました。
アメリカではサブマリン特許という天才的とも思えるすばらしい手口で権利を主張できる。
実際にその当該の特許が出願される前にアメリカで出願されていた、つまり過去の膨大な書類の中に本当に埋もれていたのかどうかは調べようがない。また、今まで誰も見向きも実用化の努力もしなかったようなその時点まではどうでも良かった似たような内容のアイデアが忽然と現れるのも不思議なことだ。おかしな話だが、これも力関係で納得せざるを得ないのが実情だろう。

こういったことがもっと酷くなれば、個人は自分のアイデアを発表することはなくなって行くだろう。
たとえそのアイデアで利益を得ようと考えていなくても誰かが利用して儲けるのはやはり不愉快だろうからだ。もちろん利益を得たいと思っていればなおのこと。
個人の表現の場を萎縮させてしまうのだ。
創作とは実は先人の業績の改良や付けたしのことである。改良や付けたしができるためには著作権は邪魔にしかならない。
ネットはこういう複雑な権利問題がある程度緩やかな環境にある。
まさにそれがネットの創造力の源だと思う。
角を矯めて牛を殺すことにならないよう祈るばかりである。