風が吹けば桶屋がもうかる


Aに続いてBが起こるなら、Bの原因はAである。
「風が吹けば桶屋がもうかる」はこれの典型である。
宮崎クンの事件以来、この理屈が何度も飽きずに繰り返される。
TVに出てくる学者や評論家というのはインチキばかりだ。
アシモフ先生も言ってたぞ、そんなことが許されるなら世界中のあらゆる現象を説明してやると。
ホラービデオをたくさん集める。
続いて、犯罪を起こす。
だから、犯罪の原因はホラービデオである。
ゲームばかりするようになる。
続いて、犯罪を起こす。
だから、犯罪の原因はゲームである。
風が吹く
桶が売れる。
だから、桶が売れた原因は風である。
これでいいなら、俺も今日から学者様だ。統計資料を適当につぎはぎすればいい。
これなら、卒論書くときにやったから得意だぞ。(笑)
人間の行動は、日常の積み重ねの中に見出されるもので、その一部だけを切り取って考察するのは乱暴なことだ。
しかし、そのすべてを包括的に同時に考察することは、人間は苦手なのだ。
だから、こういう間違いを犯す。
Aに続いてBが起こるなら、Bの原因はAである。
これは実はそうである可能性が高いことも事実。
だかこそ、風が吹けば桶屋がもうかる式の理屈に騙されやすいともいえる。
間違いを犯さないためには、AとBをつなぐものを丹念に調べるしか方法はない。
でも、めんどくさいことは嫌いなのも人間なのである。
結局、ずっとこんなことが繰り返されるのだろう。