俺は魔法学校というヤツが嫌いだ。
学校というものはそもそもだネ。
印刷技術ができた。
聖書の量産が可能になった。
何のための量産か?
民衆に読ませるためだ。
そのためには聖書を読み理解する能力が民衆になければならない。
学校が始まった。
魔法は教会から見れば異端である。
異端の知識を学校で教える習うと言うのはおかしい。
基本的にまっとうに努力するのが学校であり、勉強だ。
箒にまたがって空をとんだり
動物やなりたいものに変身したり
普通では不可能な恋愛を成就させたり
悪党を子供がやっつけたり
そんなおもいっきりアホなことを学校で教えてはいけない。
物理の教師が真剣に永久機関の実在を力説するようなもんだ。
まっとうな手段で結果を手に入れることを教えるのが学校
まっとうな手段によらず結果を手に入れるのが魔法でなければならない。
そこをあいまいにしてしまうとまたぞろオウムのようなやからが現れないとも限らない。
勉強は努力の結果を得るためのもの
魔法は努力しないでけっかを得るもの
ドラえもんみたいなもんだ。
イヤ別にネ、ドラえもんを否定しているのではない。
こういう物語は世の中に必要だ。
かくいう俺も大好きだ。夢があっていい。
みんながのび太を愛するのはなぜか?
それはのび太が努力しないからだ。
ばかげた夢を見て一時現実から逃避して
次の日の朝、冷水で顔を洗ってまた頑張ればいいのだ。
だからこそここを曖昧にしてはいけない。
努力は報われる。
これも確かに幻想だ。
でも、箒に乗って空を飛べるようになると教えるより
はるかに実現性が高い。
つまり、魔法学校なんてものが出てくると、お話はお話として素直に楽しめないのだよ。