外来語


厚相時代から小泉さんは外来語を日本語に言い替えろとうるさい。
外来語も日本語ですが?
100歩譲って外来語を外国語と同等と認めても
日本語に言い換えられないからこその外来語なんですが…。
そもそも、外来語というのはおかしい。
外国語、主に英語をカタカナに変換するか、
和製英語をカタカナにしたものを
外来語と呼んでいるようだ。
字を素直に見れば、外国からやって来た言葉と考えられるが
日本で日本流に翻案変換されているので、外国から来たと考えるのはおかしい。
英語由来のカタカナ語とかフランス語由来のカタカナ語とか称するべきだ。
国立国語研究所というところが
ご親切にもどう言い換えたらいいか考えてくださっているらしい。
で、過去のご提案を見てみると思ったよりまともであった。
アカウンタビリティー :説明責任
サプライサイド :供給側
スタンス :立場
ドクトリン :原則
プライオリティー :優先順位
マンパワー :人的資源
グランドデザイン :全体構想
ダンピング :不当廉売
フムフム…なかなか的を射ているじゃあないか。
でも……これってもともと併用されてなかったっけ?
そのまんまや……。
結局、これはもとから日本語の語彙にあったものでないの?
それでは研究所のオリジナルと思えるものはと見てみると
コンファレンス :会議
スキル :技能
ステレオタイプ :紋切り型
ツール :道具
ブレークスルー :突破
リバウンド :揺り戻し
ボトルネック :支障
ユニバーサルデザイン :万人向け設計
アナリスト :分析家
フィルタリング :選別
プロトタイプ :原型
モラトリアム :猶予
ライフサイクル :生涯過程
トラウマ :心の傷
あんまりすっきりしないなぁ……。
スキルは単なる技能でないし
(経験や知識の意味合いが強いのではないかい?)
ステレオタイプはどっちかというと間違った類推に基づく決め付けだし
(紋切り型とはぜんぜん違う。馬鹿の一つ覚えより考えている分だけたちが悪い)
リバウンドは元の木阿弥というニュアンスが多分にあるし
(揺り戻しなんていうと人為が感じられない)
ボトルネックは一箇所の能力不足が全体の能力を下げてしまっている状態を言うのだし
(支障といえばそれを取り除けば問題解決みたいな印象を与える。この場合はかなり根本的な改良が必要な場合が多いんじゃないだろうか)
「万人向け設計」なんてかっこ悪すぎ。センスも大事だよ。
まぁなんですな
漢字の視認性に頼って語彙を増やしてきたために
カタカナ語が増えると見づらくなるということはありますね。
専門書ならばそのまま原語を書けばよいけれど
さてどうしたものか
できるだけ言い換えてカタカナ語を増やさない努力はやっぱり必要かもしれない。
或いは漢字を取り入れたように原語で表記するか。
まぁそれなりに収まるところに収まるでしょうから
国語研究所は余計なちょっかいは出さぬが吉。

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