額に汗して


一般的に「額に汗して働く」とは単純肉体労働の比喩である。
みんなそれがいやさに勉強して、就職するのではなかったのか?。
今回の逮捕騒動に関する街頭インタビューやワイドショー番組でこの言葉がしきりに耳に入る。
該当インタビューでそう答えるのは、スーツを着た方たちか肉体労働とは関係なさそうな奥様たちである。
なんだかなぁ。
まあ、かたぎの稼業という意味でいっていると善意的に解釈するとしても
山本晋也監督が額に汗してといっていたのには
もうなんといっていいか…、笑うしかなかった。
これはきっと山本晋也氏の人生をかけたギャグだったに違いない
そう思いたい。
山本監督といえば、『下落合焼きとりムービー』という今では伝説となったカルトムービーが
一番有名なのではなかろうか。
映画で実際にハイヒールでシャンパンを飲むのを日本で初めて(俺の知っている限り)スクリーンに映し出した人である。
こんなバカな映画を作っていた人の口から『額に汗して』などと聞くとは思わなかった。
あんたが言っちゃだめだろうよ。
プロの道は何であれ苦労の連続であるだろう。
特に興行の世界だ、時には命がけのこともあっただろう。
でも、あんたが言っちゃいけない。そのあなたが極めようとした道はいったいなんだったのか。
単なる若気の至りだったのか?
そんないい加減なことでやっていたならもっと人のことは言えないなぁ。